フランスの国債市場混乱が欧州全体に波及する懸念が高まる中、仏政府の財政赤字拡大と金利上昇が焦点となっている。ECBの伝達保護措置(TPI)を巡る動きや日銀の利上げ地ならしなど、波及の要因を整理する。
フランスは慢性的な財政赤字を抱え、仏10年債利回りが一時4.994%と5%近くまで上昇。ユーロドルは2025年5月以来の安値圏まで沈んだ。
財政赤字の拡大はGDP比での政府債務の増大にもつながり、IMFの試算では純利払いが2020年の1.2%から2031年には3.3%へ膨らむ見通しとなっている。
市場では仏国債の需給バランスが悪化。ECBは再投資を終了し仏中銀の買い支えが減少、日本の購入は移行傾向。2027年には過去最大の3,400億ユーロを発行する予定。
ECBのTPIは条件整備が進む一方、仏当局は支援を求めていないとの見方。財政ルール遵守を前提に、希薄化する市場の安定化策として議論が続く。
円相場への影響はユーロ安の進行を介してドル高・円安を招く要因となり得る。日銀は12月の利上げに向け地ならしを進める可能性が取り沙汰されている。