ベトナム大手SIerの日本法人FPTジャパンホールディングスのDo Van Khac社長は、上流工程の比重を高め、日本市場での成長を加速させる方針と、AI活用で生産性を高めて個別SIの新規需要を喚起する見通しを語った。日本法人の3年間の目標は年商1600億円規模とした。
2022年に社長に就任して以降、FPTジャパンホールディングスの売上は約4倍、従業員数は約2倍の約5000人へ拡大した。ベトナム本社の2025年12月期の連結売上高は約2144億円に達し、日本向けの売上高構成比は44.8%、日本市場の重要性が高まっている。
同社は日本市場の成長を支える要因として、要件定義や設計といった上流工程の比率を増やし、上流工程の単価が下流工程より高いことを活かして売上成長を加速させた。さらに全国拠点を拡充し、北海道から沖縄まで17拠点体制を整備。ニアショア拠点として沖縄・福岡・札幌を活用している。
日本の主要SIerと包括的な業務提携や合弁会社設立を進め、CAC Holdingsとの合弁会社アップストライドの設立を26年4月、SCSKとの合弁 COBOL PARKを25年12月に開始するなど、協業関係を深めている。コニカミノルタやOKIとの協業も進行中で、国内外のパートナーと連携を強化している。
AIの活用により開発生産性が向上し、納期・コストの削減が個別SIの新規需要を喚起すると見ている。DNAとして「探索」から「ネイティブ化」までの5段階成熟度モデルを策定し、全社員へ教育プログラムを用意。今後はAIエージェントの自動化や組織全体の再設計を目指し、ベトナム拠点と連携して生産性を飛躍的に高める方針。
日本法人の3年間の業績目標は、現状の年商約1000億円規模から1600億円へ引き上げることを念頭に置いており、AIトランスフォーメーション需要の拡大とASEAN市場での協業強化を通じて成長を狙う。