CTとMRIを中心とした画像診断分野で、日本勢の買収が進み、キヤノンと富士フイルムが市場をけん引している。リコーも他社買収で医療機器へ参入しているが、買収シナジーの実態には差がある。
欧米企業が強い医療機器業界の中で、日本勢は診断機器を中心に存在感を示しており、特にCTとMRIは買収戦略の要として市場を動かしている。特集ではキヤノン、富士フイルム、リコーの三社を軸に、買収によるシナジーの実態と各社の勝ち筋を検証している。
キヤノンは国内CT市場でトップのシェアを維持しており、富士フイルムはCTとMRIの機器供給にとどまらず、撮影データを運用するシステムの世界トップシェアも獲得している。富士は内視鏡やX線画像診断分野でも大手メーカーとしての地位を固めている。
リコーは複合機大手としての資源を活用し、他社の事業を買収することで医療機器分野へ参入している。一方で、買収によるシナジーの実現度には企業ごとに差があるという分析結果が示され、勝ち筋の違いが浮き彫りになっている。
次頁以降では、キヤノン、富士フイルム、リコーの医療機器事業における買収シナジーを具体的に解明するとともに、各社の今後の展望を詳しく解説する予定である。