PeopleXがシリーズAで54.5億円を調達し、人事領域に特化した大規模言語モデル基盤Athenaの開発を発表した。IPOを見据えた中期計画も明らかにしている。
人事・営業領域のAIプロダクトを手がけるPeopleXは、2026年9月2日にシリーズAラウンドで54.5億円の資金調達を実施したと発表した。調達はエクイティおよびデットファイナンスの組み合わせによるもので、資金は既存プロダクトの全国展開と新規開発、営業網の拡大などに充てられる予定だ。
今回の発表の中核となるのは、PeopleXが自社環境で運用する人事特化の大規模言語モデル「Athena(アテナ)」を核とするMotherAI OSの開発だ。Athenaはハルシネーションリスクを抑え、社員・人事部門・顧客の課題解決を自律的に提示する設計を目指すという。これを基盤に「Personal Brain」「Strategic Brain」「Customer Brain」などの新製品が発表された。
同社は採用から育成・評価までを一気通貫で支える機能拡充を打ち出し、AI採用コンシェルジュやPeopleX AIタレントインテリジェンスなどを展開する。今後は営業領域のAIネイティブ製品「PeopleX AIセールス」を近日提供開始予定で、マーケティングやSDR、BDR、カスタマーサクセス分野も2027年春までに順次リリースを目指すとしている。
資金調達を受けて同社は、2031年度に売上高1000億円を目指す中期経営計画を掲げ、組織コンサルティング・人材紹介・HRテック・営業関連企業などのM&Aを今後20社程度を目安に進める方針を示した。創業以来の累計調達額は78.2億円に達する見込みで、ベトナム拠点を中心としたアジア・オセアニアでの展開も強化する。