エチオピア北東部の帰還民675人が1人500米ドル相当の電子バウチャーを受け取り、生計向上の取り組みに活用している。受益者の72%が女性で、ジェンダー配慮の復興推進が進んでいる。
紛争後に故郷へ戻ったアファール州アバラ郡などの帰還民を対象に、UNDPが日本政府の TICAD パッケージ支援を受けて電子バウチャー事業を実施している。返還民は地域の生計手段を再構築するため、電子バウチャーを活用して生計向上の活動へ投資している。
対象者はアファール州、アムハラ州、ティグライ州の合計675人で、1人あたり現地通貨建てで約500米ドル相当のバウチャーを受領。この資金を各自が選んだ生計向上の取り組みに振り向け、家畜飼育や小規模加工などの活動を支援している。受益者のうち72%が女性で、アバラ郡では対象230人のうち204人が女性と報じられている。
個人の事例としてマハシン・アブドゥルカディルさんが挙げられ、娘6人を育てる家族の収入源をヤギの飼育に転換するグループに参加。グループはメスのヤギ30頭を購入して繁殖を開始し、将来的にはオスの子ヤギの販売や乳・バターの活用で子どもの栄養改善を目指す計画を持つ。NECが事業者や郡担当者向けの研修を実施するなど、デジタルバウチャーの運用を支える体制が整備されている。
この取り組みは、紛争の影響を受けた家庭の生活再建と地域市場の活性化を同時に促進し、持続可能な生計の構築と地域のレジリエンス強化につながるとされている。すべての関係者が協力して、復興の先へと進むための基盤づくりを進めている。