OPRIの調査によると、東証スタンダード・グロース市場の上場企業2,140社の有価証券報告書を全数読み取り、事業戦略と人事の接続を記述で示せた企業は34社、全体の1.6%にとどまることが分かった。D型の連携が見られた企業は現在形27社、予告7社だった。
事業戦略と人事の整合性を検証するため、組織人事総合研究所(OPRI)は2026年8月時点で上場企業2,140社を対象に、有価証券報告書の記述を全数で読み、戦略と人事の接続の深さを5つの型に分類した。過去の開示義務化に伴い人材戦略の開示が求められる中、戦略と人事の結びつきを明示できる企業はまだ少数であることが浮き彫りとなった。
主要ファインディングとして、事業戦略と人事の接続を記述で示せた企業は34社・1.6%だった。うち現在形として運用を示す企業が27社、導入を予告する企業が7社で、全体の約4分の1が接続を示しているにとどまることが分かった。
型分布では、A独立記述型が38.6%、C取り組み接続型が38.3%とほぼ対を成す一方、D型の仕組み接続型は34社にとどまり、F外部参照型は0社だった。これにより、戦略と結びつく具体的な人事の仕組みまで到達している企業は非常に少ないという結果になった。なお、上場企業の多くは人材についての記述自体は存在している。
経営リスクの観点では、投資家や求職者に対する説明力の点で、戦略と人事をつなぐ記述の有無が重要になるとの指摘が示された。代表取締役の中北順也氏は、1.6%という数字は接続を記述できる段階に達したことを示すと述べている。調査方法は全社の直近有価証券報告書をAIと人手で判定し、境界企業は複数回評価して多数決で確定している。