中国が原子力を輸出する側へ転じ、華龍一号を核とした輸出モデルで海外市場を狙う。国内建設と資金・運転支援を一体化した電力システム提供の実例として紹介されている。
中国は長年エネルギーを「買う国」だったが、原子力分野では輸出を前提とした設計の第三世代炉「華龍一号」を主力に、売る側へ転じつつある。華龍一号はACP1000とACPR1000+を国家主導で統合・標準化したもので、商業運転を始めた時点で国内向けのみならず輸出を視野に入れている。
現時点で中国は原子力発電所を単なる設備の輸出にとどめず、燃料供給・保守・運転支援・人材育成・規制対応といった長期的関与をセットで提供するモデルを取っている。これにより、相手国の電力システムへ長期的に影響を及ぼす構えだ。
他方、ロシアの原子力ビジネスに近い連携手法を踏襲する一方、中国は世界第2位の経済力を背景により大規模な影響力を持つ可能性があると指摘される。多数の原子炉を国内で建設・運用・蓄積した実績と、国家金融機関を通じた長期・低利資金の提供が強みとして挙げられている。
日本と比較すると、日本企業は技術を保有しつつ財務支援と国家関与の組み合わせで敗れたとの指摘がある。今後は技術力だけでなく資金提供と国家の覚悟といった要素が、海外原子力市場での競争力を左右するとの見方が示されている。