日本の銀行業界で従来の現金ベースの給与だけではなく株式報酬を組み込む議論が広がる中、米国標準に基づく資本政策と人財戦略の統合が検討されている。メガバンク3行の時価総額が大きく拡大したという背景の下、株式報酬を通じた長期的な資本効率と従業員のオーナーシップの関係性が論じられる。所要の具体値を示す試算や枠組みの説明も含まれる。
銀行員の平均年収は684万円へ上昇し、トップは900万円を超えたというニュースがあり、現金給与の引き上げだけでは購買力の維持が難しく、長期的な資本政策の観点からは現金ベースの増額だけでは持続可能性に欠けるとの指摘がある。
米国の大手金融機関は株式報酬を年間0.8%〜1.2%程度の枠で従業員に付与する Burn Rate を採用し、自社株買いを併用して株式の希薄化を抑えつつ従業員の報酬を株式で拡大する仕組みを作っている。
日本のメガバンクがこの米国標準を導入した場合の理論的影響を試算すると、時価総額が約17兆円から約89兆円へと拡大した現状を前提に、主要行員約8万人を対象に数理的検証が行われる。現金給与の数万円ベアと比較して数百万円の年間付与と数千万円の資産創出の差が生じるとの見方が示された。
株式報酬の導入は給与増額を超える経営価値の創出につながり得るとされ、資本政策と人財戦略を統合することで従業員を企業のオーナーシップへ巻き込み、長期的な企業価値向上を目指すべきだとする議論が提示されている。