日本企業のガバナンス改革は2010年代半ば以降、ソフトローの原則主義へ移行し、スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードが導入された。CEOと独立取締役の協働を進化させる共創型取締役会の提案も示されている。
50年前の日本企業は資金調達を銀行借入に依存し、株式市場の機能不全が課題だった。株主の利害が十分重視されず、株価は市場の需給や持ち合いの影響で動くことが多かったとの指摘がある。
1990年代以降、海外投資家の台頭や持ち合いの解消、テクノロジー分析の高度化などにより市場の機能不全が改善。これを背景に株主に対する経営者の意識も変化し、監査機能の強化や取締役会の監督機能強化が進んだ。
2010年代半ば以降の改革は、スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードをソフトローとして導入したことが特徴。原則主義と“遵守するか説明せよ”の考え方により、各社が実情に応じた改革を進めやすくなった。
筆者は取締役会の実効性を高め、経営陣と独立取締役が協働する共創型取締役会を提唱。監督機能を維持しつつ企業価値の創出を目指す新たなモデルとして位置づけている。