新型コロナウイルスのパンデミックによる顧客稼働率低下・設備投資延期・事業遅延
FY2021に初出。6回の記載のうち4回が「再掲」。直近の記載はFY2024。
栗田工業がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2024年。同じテーマの他社の中央値(2021年)より3年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2024年。21社中5社が悪化側に。
直近の記載が「再定義」なのは、ほかに2社。
- FY2024再定義有価証券報告書
「なお、新型コロナウイルス等の感染症の拡大やウクライナおよび中東情勢の緊迫化などの国際関係の変化を起因とした水処理薬品の原材料や水処理装置の資材の高騰、エネルギーコスト高騰による物流コストの増加、サプライチェーンの混乱が再燃する可能性がありますが、その場合には販売価格への転嫁、在庫の確保などの対策を講じます。」
新型コロナウイルスによる顧客工場稼働率低下・設備投資延期という独立した影響の記載から、感染症リスクを原材料価格・物流費・サプライチェーン混乱の再燃リスクとして整理する記載へ移っている。 - FY2023-Q2再掲有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間における世界経済は、地政学リスクの高まりや新型コロナウイルスの感染再拡大などにより、サプライチェーンの混乱とともに原材料やエネルギー価格が高騰し、先行きの不透明感が高まりましたが、緩やかな回復基調が継続しました。」
新型コロナウイルスの感染再拡大とサプライチェーン混乱が引き続き外部環境上のリスクとして記載されている。 - FY2023-Q1再掲有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間における世界経済は、緩やかな回復基調にある中、地政学リスクの増大や新型コロナウイルスの感染再拡大などにより、サプライチェーンの混乱とともに原材料やエネルギー価格の高騰が続き、先行きの不透明感が高まりました。」
新型コロナウイルスの感染再拡大とサプライチェーン混乱が引き続き外部環境上のリスクとして記載されている。 - FY2022-Q3再掲有価証券報告書
「海外では、欧米および中国の景気は、緩やかな回復が続きましたが、アジアの一部は、新型コロナウイルス感染の再拡大の影響により景気の回復に弱さがみられました。」
感染再拡大によるアジアの一部の景気回復の弱さが残る一方、欧米・中国では緩やかな回復が続いていると記載している。 - FY2022-Q2再掲有価証券報告書
「国内製造業の生産活動は、新型コロナウイルス感染再拡大によるサプライチェーンへの影響により一部に弱さがみられましたが、回復傾向が続き、設備投資も持ち直しの動きがみられました。海外では、欧米および中国の景気は回復が進みましたが、アジアの一部は、新型コロナウイルス感染の再拡大の影響により景気の回復に弱さがみられました。」
感染再拡大によるサプライチェーンやアジア景気への影響が残る一方、国内生産活動・設備投資、欧米・中国景気には回復傾向が記載されている。 - FY2021初出有価証券報告書
「感染収束時期や世界経済の先行きが不透明な状況にあることから顧客工場の稼働率低下や設備投資の延期、当社グループの事業活動の遅延などで当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおいては電子産業などの一部顧客を除き、顧客の工場稼働率が低下したことにより、受注高、売上高ともに減少の影響が生じております。」
新型コロナウイルスのパンデミックを独立した事業等のリスクとして初めて明示し、顧客工場稼働率低下や受注高・売上高減少が実際に生じたと記載している。